インプット大全、アウトプット大全を読んで
今回は書評を書こうと思う。
私は、大学受験から会計士試験に至るまで、予備校関係者の方から、口を酸っぱくしてこういわれたものだ。
「試験で結果を出すための勉強は、インプット中心の勉強ではなく、アウトプット中心の勉強をしよう。」
「インプットとアウトプットのバランスは、3:7くらいがよい。」
最初は素直に問題集を解く勉強を中心にやっていたのだが、いやいや具体的にどうしたらええねんwwwふわっとしすぎwwwアウトプット中心の勉強なんてやってるよなんで結果が出えへんねんと思って過ごしていた。
大学受験の時は、苦手科目は捨てていたので漫然と問題集を解く勉強で成績は上がり、東大とはいかないまでも早慶レベルの大学には国立、私立ともに合格することが出来た。
しかし、会計士試験の勉強は量が膨大で、大学受験と違って教養のために身に着けた知識、別の言い方をすればテレビ、マンガ、雑誌、旅先で見聞きしたものなどの知識がほとんど役に立たないので漫然とした学習をしていては成績の向上はほとんど見込めないのだ。
この辺がおそらく会計士試験は高学歴でもなかなか受からない人がいるといわれるところではないだろうかと私は思う。
私が会計士の勉強をしていて役に立った大学受験の知識は、せいぜい現代社会の円安、円高、最低資本金制度くらいのもので、ほぼ皆無だといってよいくらい微々たるものである。
ただし、学習習慣の作り方、精神力、試験に合格した時の感覚なんかは大学受験の時のものがかなり役に立ったので、それまであまり勉強してきたことがない人でこの試験に挑んで合格を勝ち取っている人は本当にすごいと思う。実際そのような人はたくさん存在する。
それに対して特に難関大の大学生は、まわりが受けるから見たいなノリで始める人も多く存在するが、就職活動と天秤にかける人は受からずに早々と撤退している人が多い気がする。逆に言えば、難関大受験生は本気を出して挑み続ければ必ず受かるものだと私は思う。
前置きが長くなったが本の内容に入ろうと思う。今回紹介する書籍はこれだ。
学び効率が最大化するインプット大全 (日本語) 単行本(ソフトカバー
学びを結果に変えるアウトプット大全 (Sanctuary books) (日本語) 単行本(ソフトカバー)
これは最近書店のビジネス本のコーナーに良く置いてあるものだ。
学校や予備校の先生は、教科の勉強については教えることが出来ても、本人の受験体験や、合格法は必ずしもあてにならないことも多い。
彼らは知識を教授することにかけてはプロであるが、結果を出すためのノウハウは意外と断片的で人によってまちまちなことが多い。
それゆえ、受験生は情報の海であるインターネットにサーフィンをし始める。
さんざんウェブサイトを回った挙句、答えが見つからないといったことになりがちである。
そこで今回は普段の学習を結果に変えるにはどのようにしたらいいか、ヒントになる部分を求めてこの本を手に取った。
これらの本を読んで、情報の取り入れ方、インターネットSNSへの向き合い方、睡眠、食事、といったところはおおむね他の流行りのビジネス本と似たようなことが書いてある。
しかし、取り入れたはずの情報がなぜ頭に残らないのか、使えないのかをこれほど詳細に解説されている本は他になかなかないといってもよいだろう。またテレビを必ずしも悪だとみなさず、好きな番組を見る、大衆の関心事に対する自分なりの意見をもちブログやSNSで発信する、だらだらつけて受動的にみて時間を無駄にしないといったところはネット社会の現代における最適なテレビへの向き合い方だと思った。(夕食の時に家族が付けているのでなかなかあれですが)
テレビのニュースは偏った報道をしているという意見はその通りだと思った。テレビのコメンテーターは変わった思想の持ち主である場合が多く、日常生活を生きる我々にとって無駄な物が多いという点には非常に共感できる。
長々と書いたが、これだけ体系的に学習することに適した習慣を身に着けるための方法が書かれた本はなかなかないと思う。
僕なりに意見をまとめると
・良質なインプットを集中して短時間で行う。
・受動的にならずにメモしたりして頭を整理する
・問題を解く、人に説明をする、発信することを中心としたアウトプットをきちんと行う
・それらを行ったら必ずフィードバックをする
これを意識すれば日々の僕の学びも変わるだろうと思う。