書評「座右のゲーテ」

今回は書評をやろうと思いますGW日曜日なので自習室も早く締まるのでどうせ気が緩んでさして集中しないであろうこの時間を使って教養のための勉強にそれなりの時間をぶっこもうと思いこの本を開いてみました。

声に出して読みたい日本語と聞いてピンとくる方もいるのではないでしょうか?

東京大学の斉藤孝教授です。

私は声に出して読みたい日本語は読んでないのですが何冊か氏の著書を読んだことがあり、身近な人からしか見習わないのはもったいない、歴史上の偉人に思いをはせる、本を読むといった経験を通じて人としての幅を広げるべきだという意見を書いていたのを見てその通りだと思ったのを覚えています。

そんな氏がゲーテについて本を出しているとは知らず思わず本をとってしまいました。

この本は駆け出しの研究者として歩みだした氏の経験を交えてゲーテの作品を抜粋し、著者なりの解釈を交えています。

研究者として歩み始めた20代の頃本質的なものを求めるあまり、抽象的思考にはまり込んでしまい、身動きが取れない状態に陥っていたじ。精神のどん底のとき、ゲーテの言葉が目に飛び込んできた

とあります。抽象的な思考にいたずらにはまり込むことは大学受験にしろ、会計士試験にしろ結果が出てない受験生が不合格という名の死に至る病に陥る大きな要因になりがちなのではないかと思う。この本は5部構成になっていて1集中する、2吸収する、3出会う、4持続させる、5燃焼するというテーマで書いてある。

集中するという項目では小さな対象だけを扱う

一番良いのは、対象を十か十二くらいの小さな個々の死に分けて書くことだろうね。こんな風に細切れに分けていけば、仕事は楽になるし、対象の様々な面の特徴をずっとよく表現できるね。その逆に大きな全隊を丸ごと包括的につかもうとすると、必ず厄介なことになって、完璧なものなんて、まず出来っこないさ

これは合格に必要なものをマクロにとらえているうちは合格に必要なものを自分で把握する力が弱く、意味不明な修行に走りがちですw

扱う対象を小さく区切ってその中で優先度をきちんと把握する。これができずに漫然と全体を繰り返していた私がなかなか難関試験には受からなかったのは仕方ないかと思います。

また抽象的なことをだらだら考える癖のある私にはこの言葉が自戒をこめて書いておきます

あれほどのすぐれた人が、その実何の役にも立たない哲学的な思考方法に骨身を削ったことを思うと悲しくなるよ。 

 優秀な人でもこういったことで時間を無駄にしてしまうのでそうでもない私にとっては何も生まない羽目になりがちになってしまうと思うのでエネルギーをなるべく費やさないようにしようと思います。特に受験生にとってこれは天敵だと思います。

2吸収する

これに関しては、著者は最近の人たちのプレッシャーを避け、好きなものなら何でもいいという主張がまかり通っている現状に苦言を呈するような省であり、スポーツ、絵画、芸術、文学などの様々なジャンルで一流どころを挙げてどんなものでもいいので必ず世の中で一流とされているものに触れてきちんとそこから吸収するような学びを吸うることが大事だと繰り返し主張している。我々は日々の生活に忙殺されていたりするとついそんなの一部の人のことだよとつい人ごとに感じてしまうのだがそれなりの時間を自己研鑽に費やす以上、そういった態度ではいけないと思っています。

3出会う

この章では愛する対象から学べと書いている。その人の主張がするすると入ってくるものを選べと書いてある。私は比較的近い時代の人なら堀江貴文氏、橋下徹氏といった政界やビジネス界で大きな挑戦をされその主張で世の中をいつも二分するこのお二方の発信を追っています。もちろんリアルな内容で発信されていてお二方とも極論や、過激な主張、自信過剰ゆえの認知バイアスなどをがあることは承知しています。しかし、一般的なビジネスパーソンよりも忙しい日々を送るお二方が貴重な時間をさいて行動することの大切さ、批判を恐れて何もしないことのリスクを自信が政界やビジネスでの自身の経験や、その見識を交えて発信する情報はきっと我々が何となく日々を過ごしていては深く考えることのない見地までたどり着く指針になると思うし、私が好奇心や向上心を保ち続けるカンフル剤になり続けていることはやはり馬が合うタイプなのかもしれないと思います。歴史上の人物ならナポレオンやフリードリヒ二世といった人物の主張がするすると入ってきます。社会が近代的に合理的に機能するにはどのようにすればよいかといったことを高いレベルで考え抜いたうえで彼らの生きた時代の現実をとらえたうえでこうあるべきだと力強く主張する彼らの主張は現代を生きる私にも刺さりました。この辺はそのうちまた書こうと思います。

その一方でクリエイターはシェイクスピアは一年に一冊までにとどめるべきだというゲーテの主張を著書は紹介している。

あこがれの対象とはつかず離れず。

これは大事だと思います。私がフリードリヒ二世のように世俗を遠ざけて何に対しても自己研鑽を積むことによってどんな困難も乗り越えられると思い込んでしまい大けがしたのが私の実体験に基づく憧れの対象への傾倒の失敗例です。まぁこれに関しては身近な人との確執を乗り越える力、何事に対しても研鑽を積む姿勢を身に着けようとする力がついたので必ずしも悪だとは思いませんが現代という分業が進んだ時代にそのような非科学的で非人間的な仮定を置くことは賢い選択ではなかったかと思います。

4持続させる

自分への投資にルールを決める

経験を積むとなると、先立つものは金だよ。私が飛ばす洒落の一つ一つにも、財布いっぱいの金貨がかかっているのだ、今自分が知っていることを学ぶために、50万の私の在遺産が消えていったよ。父の全財産だけでなく、私の俸給も、50年余にわたる相当な額の分櫃収入も、そうだ。

 著者は本を買うことは決して出費をいとわなかったそうです。

私にとっては会計士試験やTOEICがそうなのでしょう

これは精神的に大きな負担になりますがこれを躊躇せずに行うことは重要なことだと思います。ため込むことに意味はない。自分にとってストレスになるものを取り除く、豊かな人生をおくるために必要な経験を積むためにお金を惜しまない。この姿勢はホリエモンも繰り返し唱えているのでこの考えは大事にしようと思います。

変にケチって自分を小さくまとめがちな昭和の日本の栄光の残滓にすがる日本人への警告だと思って心にとめておこうと思います。

5燃焼する

燃焼系燃焼系アミノ式~♪

懐かしいフレーズ少年時代を思い出すこのフレーズが出てきたときは思わず笑ってしまった。(世代がバレる)

現在というものにすべてをかける感覚

ベテラン受験生が中々上位に浮上しないのもこういった感覚を失っているのではないかと思う。いつか溶けてたから大丈夫だろうという慢心。あの時の試験でああしていればといった後悔にいたずらに費やしてしまうのがいけないのかもしれない。

しかし試験日までに解いてきちんと解けるようにするべき教材は初年度受験生と変わらない。 初年度受験生にとっては新鮮な刺激で毎日を楽しくするものであっても過年度受験生にとっては忌まわしい記憶がフラッシュバックしたり、うんざりする退屈なものなのかもしれない。

制限時間を意識して日々を過ごす意識が甘いと試験は落ちるリスクは高いので日々の学習の時間に制限時間を設け残りの時間で合格後の姿の解像度を上げるための教養を身に着ける勉強に注力することは決して悪い選択ではないと簿記一級試験や3年目の論文模試の成績の伸びで思います。

林先生も、高校の吹奏楽部も今の重要性を唱えていたのでそれを忘れずに実践していこうと再度思う一章でした。

長くなりましたがこのブログが合格のため、その後のキャリアを目指す力になることを信じて書きました。

週に一回はこういうアウトプットの仕方をしようと思います。直前答練が始まったら月一にするかも

読んでくださった方ありがとうございます。